趣味・実用
なぜ本屋にいると もよおすのか
~今、知りたい快便のメカニズム~
■著者 井戸 政佳
発売日:2012年1月18日予定
定 価:1,400円+消費税
四六版並製・オール2色
ISBN978-4-87045-250-3
好評発売中!
ユニークな医師が書いた本!
とてもユニークな医師が書いた単行本です。
今回の著者となる医師と出会ったのは、もう25年以上前のことです。当時は大学病院の勤務医で、お世辞でも饒舌だとは言えず、どこか天然さを醸し出す印象でした。
数年前、この医師にセカンドオピニオンについて意見を聞く機会がありました。するとこの医師はこう語ったのです。「医師と患者の一番大事なことは信頼関係だけど、医師だってその患者に合った治療法という視点では、そのギャンブル性は否定できないのは事実でしょう」
続けて、「患者がセカンドオピニオンを模索したからといっても、またファーストオピニオンに戻ることはある。そのとき、戻ってきた患者を医師が受け止められるかが問われる。私もそういう経験があるけど、セカンドオピニオンで自分から患者が去ったときは、正直ヘコむ。戻ってきたときは『今さら…』と思う気持ちと、『戻ってきたのだから、もう一度がんばってやり遂げよう』との思いが交差する。大切なことは医師と患者がお互い前向きにとらえることができるかが問われるのですよ」そう本音を話すのです。
医師の判断のギャンブル性。ここにフックしました。その後しばらくして、地元である三重で代々続けていた胃腸科の医院を再開業したと聞いて、もう一度医師の判断について聞いてみました。
大学病院の勤務医から町医者となったこの医師は「薬の処方により、それが一発で効くと患者は離れない。しかし薬は万人に必ず効くというものはまず存在しないので、はずれた(その患者には効きが良くなかった)ならば、その患者は他の医院に行くものです。患者は『先生、この間の薬、効かなかったんだけど』とは言いに来てはくれません。ヤブというレッテルは簡単につくものなのです」。
そんな隔てのない話を語るこの医師に3年前、「関係者を含めて最近のビジネスマンの間で、快便が得られない話がとても多い。何とかならないのか」と著作の依頼をしました。快便については、肛門科や泌尿器科の医師が書いたものはありますが、胃腸科からの視点では少なく、さらにこの医師ならわかりやすく、ユニークに表現してくれるのではないかと考えたのです。それに医師と患者のギャンブル性について語れるということは、この医師ならより万人に近い人たちに効く方法を提案してくれるのではとも思いました。
「その分野についてはまだまだ勉強不足」と断られました。しかしこちらも、そこでそうですかとは引き下がれません。快食、快眠、快便は健康のバロメーターであることは今も昔も、そして未来も変わるはずがないテーマです。しつこいほどアプローチをして、口説きました。
ところがいざはじめてもらうと、原稿が遅いんです。勉強不足を補いながらというハンデは理解できますが…。「やはり医院をしながらには無理があるか…」とも感じましたが、ひたすら待つこともわれわれの仕事と言い聞かせながら、原稿が送られてくるのを待ちました。
原稿依頼から3年、ようやく本として読者の皆様に読んでいただけるようになりました。ユニークな表現やわかりやすい例え話がふんだんにあり、とても読みやすく、「ためになり面白い」がピッタリな一冊に仕上がりました。ぜひ、書店にて拝読いただければと思います。
プロローグより
なぜ今、快便にこだわるのか
『いつまでも健康であり続けること』は、人間なら誰しもが望むことだと思いますが、健康とは一体どういうことかご存知でしょうか?
“健康”とは、1999年に世界保健機関の総会で、「身体的・精神的・霊的・社会的に完全に良好な動的状態であり、単に病気あるいは虚弱でないことではない」と提唱されています。…う~ん、あまりに抽象的すぎてさっぱりわかりません。では、健康であることは、何で評価すれば良いのでしょう?
とは言いましても、健康を客観的に評価するツールなんてありませんから、別の視点から検討するしかありません。そうです、昔から言われている“健康のバロメーター”です。
“健康のバロメーター”とは、ズバリ!『快食、快眠、快便』です。つまり、『いいウンチくん』が健康には必須条件であり、その重要性は食べることや寝ることと同等です。実際、私たちは特に意識していなくても、「最近ちょっとユルイな」とか「今朝は出なかったな」とか、いつもと違うウンチくんの状態には結構、敏感なものです。
ところが最近、快食と快眠はクリアできても、快便が得られなくて困っている方々が実に多いのです。「薬を飲まないと出ない」「スッキリ出ない」「出すぎ」「いつもおなかが痛い」などなど、多種多様のウンチくんの悩みを訴えられます。
ウンチくんが快調でなければ、なぜいけないのでしょう?それは少し乱暴な言い方かもしれませんが、ウンチくんでお悩みの方は、一種の“未病”だと言えるからです。
日本未病システム学会の定義によれば、未病とは『自覚症状はないが検査で異常がある状態』および『自覚症状はあるが、検査で異常がない状態』の2つをさします。たとえば、「便秘や下痢が続くので腸の検査をしたのに異常がなかった」などは、まさに後者に当てはまりませんか。
未病を放置すれば、やがて本当の病気へ進行してしまいます。ですから、未病の状態で手を打つ必要があります。便秘の場合、本来なら体外に排泄されるべき老廃物や有害物質が常に体内に残っているので、腹部膨満や腹痛以外にも、皮膚の状態が悪くなったり、肥満になったり…。腸内環境の悪化により大腸がんの発生にも関連してしまうこともあります。「ウンをためても、運はたまらない」のです。
下痢やIBS(過敏性腸症候群)でも、脱水や電解質異常、栄養障害、便を気にするあまりの精神的ストレスなど、こちらの弊害も困ったものです。肉体的にも精神的にも消耗してしまいます。「出しすぎると、果ててしまう」のです。
そもそも生まれてすぐの赤ちゃんは、みーんな快便。成長するにつれて、食生活や生活環境、社会的なストレスや羞恥心などなど、さまざまな要因が加わって快便から程遠い状態になってしまうのです。
『快便なくして健康なし』。今のうちに、あらゆる手段を使って快便を手に入れましょう。努力が実ったその時には、この上ない達成感が得られますよ、きっと。
井戸 政佳
トピックス
産経新聞で紹介されました!
「ねこ抱っこ べろーん」が、8月30日付けの産経新聞(関西)夕刊にて紹介されました。